コラム

2020/02/20

振り込め詐欺か(新潟・KW)

振り込め詐欺か


▼高速道路を運転中、携帯電話のランプが光っているのに気付いた。パーキングエリアで車を停めて番号を見ると、他県の市外局番から発信されていた。折り返すと、若い男性の声で「F市衛生課の者ですが、書類を作成しますのでお名前をお伺いしてよろしいですか」と問われた。電話を掛けてきて名を名乗れとは「これは怪しい」と警戒した


▼理由を尋ねると「とりあえず名前を教えてください」と会話が成り立たない。怪しげな電話に個人情報を提供するわけもなく「書類提出は義務ですか?」と問い正した。警察のほか地域コミュニティーまでもが振り込め詐欺防止に取り組んでいる昨今、名前を名乗らない相手方に対して警戒するのは当然のことだ。ようやく相手が引き下がり通話は終了した


▼数分後、再度同じ番号から着信があった。「F市衛生課のTと申しますが、W様のお電話でよろしかったでしょうか」と女性の声で聞かれ「そうです」と応えた。用件を確認すると結局、詐欺まがいの電話ではなかった。紛らわしい


▼無駄を減らし、限りある時間と予算を少しでも有効利用する。民間企業にとってごく当たり前のことだが、電話後に感じたのは「行政でも常識の無い職員はいる」という残念な思いだ。私自身はF市行政に口出しできる立場にないが、両親は同市に健在だ。住民税も払っている。老いた親が納めた税金を無駄にしないでほしい、と強く訴えたい。引っ越してきた自分がとても親不孝者に感じた


▼地方の行政・事業者は足並みそろっているのだろうか。過疎が激しい田舎の自治体ほど心配だ。電話1本にも気を使ってほしい。(新潟・KW)


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