コラム

2020/03/06

人口減少というけれど(群馬・YT)

人口減少というけれど


▼人口減少社会という言葉が定着して久しい。国の推計によれば20年後の2040年で約1億1100万人になるとのこと。現在の人口は1億2602万人であり、20年後には1500万人減少することになる


▼数だけでみると実感が湧かないが、例えば17年の東京都の総人口が1384万人。20年かけて東京に人がいなくなると考えるとその影響の大きさが伝わってくる。遠い未来の話ではなく、ことし生まれた子どもが大人になるだけの期間だ


▼人口減少の影響で喫緊の課題となっているのが働き手の確保だ。全産業で人の取り合いがすでに起きている。働き方改革や生産性向上に関する話題が上らない日は無い。建設業に限った話ではなく、全ての産業が取り組みに力を入れている。先日も男性が育児休暇を取りにくい空気を変化させたいとのことで、小泉進次郎環境大臣が育休を取得している


▼建設業界でも官民を挙げて担い手確保対策に取り組んでいるが、その道のりは容易ではない。なぜなら建設業同士での人の取り合いだけでなく、ライバルは全産業となるからだ。働き方改革・生産性向上は働き先として選ばれるためのもの。これから日本全体でその取り組みが進んでいけば、待遇が悪いから選ばれないということになってしまう


▼相次ぐ災害により、防災のためのインフラ整備の意義や重要性が世間にも伝わり始めている。建設業の持つ意義、やりがいは建設業に憧れを持ち、入職したいというきっかけとなる。憧れを持って入職したこれからの建設業の担い手の希望に応えられる環境整備を推進していかなければならない。(群馬・YT)


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