コラム

2020/04/14

建設業のやりがいを伝える(茨城・MK)

建設業のやりがいを伝える


▼「生徒たちは、やはり給料や休みを気にしているようです」。建設業協会会員と高校教員との懇談の場で、求人票を見た生徒が話していたと教員が語った。学校を卒業し、職に就く時に生徒たちは何を重視しているのだろう


▼建設業では優秀な生徒をわが業界にと現場見学会や現場実習を行っている。昨年度に茨城県建設業協会が行った現場実習に参加した生徒のアンケートによると、建設業に従事したいと思った生徒は、参加する前は全体の52%だったが、実習後は70%に増加。実習により建設業へのイメージも80%近くが良くなった。教員も「実際に現場や会社に触れる機会は貴重」と話す


▼取り組みの成果は表れている。茨城労働局の調査では高校を今春卒業した生徒の建設業への就職内定者は以前より増えた。建設業を希望する生徒が増えた理由は、施工管理技術検定の2級学科試験を高校2年生から受験できるようになったこともあると話す教員もいる。フォークリフトや小型建機の資格取得が女子生徒に人気があるとも


▼職業を選ぶ際、給料や休日を重視するのは当然のこと。しかし、ある教員は生徒に次のようにアドバイスした。「建設業は今は休みが少ないのかもしれない。でも君たちが就職して活躍するころは週休2日になっているし、給料も上がっているよ。長い目で見て本当に自分がやりたいこと、地域に貢献できる職業を選んだ方がいい」


▼別の教員も「生徒は休日や給料を重視していない。本当に自分に合っているのか、働きがいがあるのかを考えている」と話した。建設業の本当の姿、やりがいを伝えていくことが大切になる。(茨城・MK)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら