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体が欲しているものを(長野・HK) 2020/05/27
体が欲しているものを
▼連休を間近に控えたとある夕飯時、トイレに入るとやけに戸外が騒がしいことに気付く。この時期おなじみの代掻き(しろかき)を終えた田んぼから流れてくるカエルの大合唱であると分かるのにさしたる時間は要しなかった
▼文字通り水を得たカエルである。セミもひと夏にその生涯の全てを懸けた歌声で夏の暑さを演出してくれるものだが、カエルも負けてはいない。田んぼに水が張られた途端、いずことなく現れてその存在を誇示する。あらん限りの力をその声に託して、今がわれわれの季節だと胸を張る
▼裏を返せば、水の力にも頭が下がる。カエルに限らずほかの動植物、地球上の頂点を極めたとばかりに踏ん反り返っているわれわれ人類も水無しで生きてはいけないのは言わずもがな。今でこそ各家庭の蛇口をひねれば水を得ることができる。しかし、国によっては子どもたちが何㎞にもわたり徒歩で水汲みの作業を行っているのもまた事実
▼知り合いに休みとなれば県内あちこちの湧水地に出掛け、ポリタンクに湧き水をくんでくることを日課とする猛者がいる。発展途上国の実状と比べれば贅沢と言われてはぐうの音も出ないが、水道水より自然のものを求める行動は見習いたいものでもある
▼昨年12月、アフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲氏の事件は記憶に新しい。自ら医師でありながら「100の診療所より1本の水路を」との信念から、清潔な水を地元住民に届けるために日々汗を流していたと聞く。世間を騒がせた未知のウイルスに対してもまずは免疫力とか。体に良いものを、体が欲しているものを求めていきたいものである。(長野・HK)
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