コラム

2020/06/06

捨てる技術と拾う技術(山梨・TN)

捨てる技術と拾う技術


▼少し前になってしまうが東京都が新型コロナウイルス感染拡大の兆候を把握するため、下水を調査すると発表した。日本水環境学会と連携し、都内15カ所の下水処理場において水を採取し冷凍保存する。その後、分析する方法が開発され早急にウイルスの量がどれぐらいかを調べるという。懸念される感染拡大の第2波に備えるとしている


▼新型コロナウイルス関連では、感染拡大を受け二酸化炭素(CO2)の排出量が大幅に減るとする予測が相次いでいるとの情報をインターネットで見かけた。経済活動が停滞したためだ


▼その一方で感染が終息した後に反動で排出量が再び増えるとの懸念もあり、環境省が対策に乗り出しているとのこと。それらのニュースの書き込みを読むと「経済活動が抑えられているときに調査できるものがあれば、やっておいた方が良い」とする意見があり印象深かった。まさにその通りだと思った


▼話は変わるが、動画投稿サイトYouTubeでレストランの皿洗い場は重要なセクションとするサイトがあった。皿の裏まで奇麗に洗うということも必要と言っており、客が残した料理やソースの量が多かったかどうかなどを分析することを最も強調していた


▼下水やCO2、皿洗い場など人間が捨てたものから情報を得て分析する。例えは少し違うかもしれないが、一時頻繁に耳にした「捨てる技術」ではなく「拾う技術」と呼べるのだろうか。今回の話は捨てたものを直接何かに作り変えるというものではないが、感染拡大予防や環境破壊防止へうまく利用できればと切に願う。(山梨・TN)


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