コラム

2020/06/18

意思疎通は呼び方から(新潟・HT)

意思疎通は呼び方から


▼新潟県建設業協会が昨年度に行った建設従事者実態調査の中で、離職の理由を聞いたアンケートの結果、「仕事がきつい」「給料・賃金が安い」との回答を抑えて、2年連続で最も多かったのは「人間関係が難しい」だった


▼ことし4月に新潟県土木部長に就任した金子法泰部長(57)は、今でも現役でサッカーを続けている。新型コロナウイルス感染症の拡大防止により自粛中ではあるが、平時であれば週末には市民サッカー大会に向けて汗を流す。「年の離れた職員や異業種の人と関わることで刺激を受ける」と語り、サッカーを通じてコミュニケーションを図る


▼時には自身の部下も混じる中でのプレーで、金子部長が気を付けていることは「決して役職名では呼ばせない」ことだそうだ。「呼び捨ては困るが、スポーツをするときに役職は関係ないから」と話す。仕事外とはいえ部下としても呼び捨てにはできないだろうが


▼社内で上司から名前を呼ばれても、その後には面倒なことしか思い当たらないが、仕事上で相手方に名前を覚えてもらったときには親密さが増した気がする。反対に顔は分かるものの、どこの誰だったか、名前が出てこない場合も多々ある。その際には、その場を取り繕うことで必死である。また仕事だけではなく家庭では、若いころには名前で呼んでいた愛妻を、いつしか「母さん」や「おい」と呼んではいないだろうか


▼必ずしも名前で呼び合うことが最良というわけではないが、気兼ねなく呼び合い、声を掛け合える間柄が望ましい。相手の呼び方はコミュニケーションの第一歩であり、第一関門である。(新潟・HT)


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