コラム

2020/06/20

建設業の魅力を生かすには(埼玉・YM)

建設業の魅力を生かすには


▼小中学生の将来の夢に関するアンケート結果が毎年報道される。インターネットが普及し、近年では動画投稿サイトYouTubeで動画配信を生業とするYouTuberが上位に付けている。以前まで人気だった公務員や銀行員などがかすんでしまった


▼しかし、現実的には会社員に落ち着く人が多いように感じる。夢とは、ほど遠いサラリーマン生活に疲れて退職する人が多いことも事実。過去20年間、入社後3年で離職する割合は大卒30%前後、高卒20%前後で推移している。さまざまな事情があるだろうが、どの時代においても安定した人材確保は難しいようだ


▼建設業界も他業界と同様、人材の確保などが喫緊の課題となっている。日ごろから体験行事や説明会を開催して業界の魅力を発信している。建設業を身近な存在に感じてもらうには、やはりYouTubeのように楽しくワクワクできるかが鍵になりそうだ


▼民間企業や自治体に「建設の魅力」を尋ねると、多くの人が「自分が携わったものが形に残ること」を挙げる。さらに自身が手掛けた建物や土木構造物が社会の役に立つことに「やりがい」を感じる人も多い。建設業は文字通り「自分の仕事を街や社会に残せる」立派な仕事に違いない


▼多くの公共施設は更新の時期を一斉に迎えている。せっかく築いた施設を壊せば「建設の魅力」が半減してしまう。家族や友達などに誇らしく語れる仕事であれば、人は簡単に仕事を辞めたりはしない。近年提唱される持続可能なストック型社会の構築こそ、建設の魅力を最大限に生かし、担い手確保につながる取り組みではないだろうか。(埼玉・YM)


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