コラム

2020/07/10

技術の進化は日進月歩(群馬・YT)

技術の進化は日進月歩


▼「2位じゃだめなんでしょうか」。2009年11月に行われた事業仕分けの会議で、民主党政権時代の蓮舫参議院議員が発した言葉だ。議題となっていたのはスーパーコンピューター「京」の開発予算。会議後に事業は事実上の凍結。その後予算が復活し完成にこぎ着け、11年にはコンピューターの性能を競い合うランキング「TOP500」で1位を獲得した。その後は他国が1位となることが続き、このほど京の後継機である「富岳」が1位を再び奪取した


▼富岳はその前身である京と比較して100倍の性能を持つという。加えて、京の反省を受けて使いやすさも重視した設計となっている。新型コロナウイルスの治療に関するさまざまな研究に使われるなど、大きく活躍している


▼欠点や課題を反省し、研さんを続けて再び世界一の性能となったのは、開発者たちの1位じゃなければいけないという返答なのかもしれない


▼パソコンは日進月歩で進む技術の中でも最も早い速度で進化を続けている。パソコンを計算機として捉えれば、その祖先に当たるのそろばんだろうか。そろばんを見てその将来が富岳の姿・性能になると考えられた人はなかなかいないのではないか


▼建設分野で振り返れば、道具の進歩で最も大きいのは機械化だろう。人力での作業よりも何倍もの力を発揮でき、作れるものも大きく・効率的になってきた。人工衛星を利用したICT建機の存在は、技術発展の象徴ともいえるだろう。さらに時代が進めば、建機たちが想像もつかない進化を遂げることだろう。未来の建設業の姿を思い浮かべるのも面白いかもしれない。(群馬・YT)


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