コラム

2020/08/28

あと少しの成果(新潟・HT)

あと少しの成果


▼健康診断の際に医者から「あと少し痩せれば標準体重なのですが」と言われた。いわゆる肥満ということだ。メタボとの診断は、かろうじて免れ早急に改善すべき状況にはないものの、このまま肥満が進行すれば、必ず体に害を与えると医者は脅してくる


▼振り返れば特に健康に気を使った食事をするでもなく定期的な運動もしていない。肥満と言われても当たり前の生活だ。年齢を重ねるにつれ暴飲暴食の結果がそのまま体重増加に直結する。育ち盛り真っ最中である。体を壊してから、もう少し早く気を使っていればよかったと後悔しても後の祭だ。いつかは身になる、いや身を滅ぼすとの思いでエレベーターではなく階段を使ってみたりする


▼地元建設業者の社長が昨年度の工事で高成績を収めたという話を聞いた。社長は「80点を取るために経費を使うか、78点で経費を抑えるか社員に聞かれた時には迷うことなく80点を目指す会社でありたい」と語る。自分の仕事に妥協しなかった証だそうだ。当然、会社として利益が上がった方が良いが、技術者の努力や工夫を後押しすることでモチベーションも上がり、全体として良い方向に向うと期待している


▼ただし「成績が80点も、78点も受注機会は同じ」とする。総合評価以外の価格競争では実績に関わらず同じ土俵の勝負になる。「頑張った成果がきちんと返ってこなければ良いものをつくろうとする人はいなくなるだろう」と訴える


▼あと少しを努力した、怠った結果は、どこで差が付くかは分からない。努力の成果がいつか現れることは体だけでなく、社会や業界全体にとっても好ましいことである。(新潟・HT)


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