コラム

2020/09/17

たった20%のシンプル生活(埼玉・YM)

たった20%のシンプル生活


▼家にいる時間が長くなると、家の環境を良くしたくなってしまうのは自分だけだろうか。とりあえず1年以上使っていないものを軒並み捨てるか売ることにした。いわゆる断捨離だ。部屋にスペースが生まれる快感を一度味わうと癖になってしまいそうだ


▼フィンランド映画「365日のシンプルライフ」は、主人公が服や本棚など全所有物を貸倉庫に預ける。そして一日1点を倉庫から持ち帰って、本当に必要なモノ、幸せを探し出す物語だ。物や情報で溢れる現代生活に一石を投じる作品として考えさせられることが多々あった


▼超少子高齢化で人口減少が進む社会に対応するため、コンパクトシティという「生活上必要な機能を一定範囲に集中配置することで効率的に都市を活性化させる」まちづくりの手法がある。限られた財源を効率的に回すため、必要な都市機能を取捨選択しなければならない時代が来ている


▼前例踏襲で続けている業務を「継続」するより「中止」する方が、責任を伴うため、はるかに勇気がいる。時間と労働力が有限である以上、精神論では乗り越えられない業務の限界がある。「やった方が良い業務」と「やるべき業務」を見極め、「やるべき業務」に時間と労働力を集中投下した方が質が高い成果が生まれるのではないだろうか


▼人間の処理能力を超えることが多い現代では、パレートの法則が役に立つ。例えば、全所有物のうち上位20%の所有物が、本当に必要な80%を占める。これは都市開発や情報、業務にも該当する。自分に必要な上位20%を見極め、いらないものは断捨離だ。さぁシンプルライフを始めてみよう。(埼玉・YM)

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