コラム

2020/11/21

育成選手の活躍に期待(群馬・KO)

育成選手の活躍に期待


▼プロ野球日本シリーズの開幕前に例年開催されるドラフト会議。六大学野球や甲子園で脚光を浴びた選手が笑顔や安堵(あんど)の表情を浮かべ、目標などを答える姿が印象的だ。その一方、試合に出場できる支配下選手ではなく、まずは支配下選手を目指す育成選手として指名された選手は毎年、肩を落とす選手や笑顔が全くない選手がいることが多い


▼だが実際にはそんなに落胆する必要はないのではないか。確かに支配下選手で指名されれば、来シーズンすぐにでもグラウンドに立つことができる可能性があり、支配下選手として指名されることが望ましいのは分かる。ただパ・リーグのレギュラーシーズンを制した福岡ソフトバンクホークスは各個人タイトルを投打で12部門中7部門を受賞、そのうち6部門が元々、育成選手から這い上がった選手なのだ


▼今シーズン、育成選手から支配下選手となり、一軍で活躍した選手の中でも注目されたのは周東佑京(しゅうとううきょう)選手だろう。最終戦で今季50個目となる盗塁を決めて盗塁王を獲得。連続試合盗塁記録も13とし、世界記録保持者となった


▼そもそも育成制度とは、2005年から採用されたシステムで支配下選手までの実力はないもののしっかり育てたいという思いや、指名時に怪我(けが)をしており、治ってから支配下選手として登録したいなどの球団側の思惑から育成での指名となる


▼どんな仕事であってもほとんどの人間は努力をし、実力をつけていくしかない。指導者に恵まれることも重要だが、まずは本人の努力が一番大事であろう。育成選手が一軍の舞台で活躍する日が来るのが今から待ち遠しい。(群馬・KO)


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