コラム

2020/12/08

古代から伝わる確かな魅力(茨城・KS)

古代から伝わる確かな魅力


▼奈良時代に元明天皇の命によって記された古代茨城県の地誌『常陸国風土記(ひたちのくにふどき)』。冒頭に「土地は広大でよく肥えており、農業に励めばたちまち多くの富を得られる」「海山の産物の宝庫」などとあり、「常世(とこよ)の国(不老不死の理想郷)はここではないのか」とまで書かれている


▼民間調査会社の都道府県魅力度ランキングで、7年連続最下位だった茨城県がことし、過去最高位の42位に躍進した。要因はいろいろあった。県はコロナ禍で人気が加速しているアウトドアに着目。「サイクリング王国」「キャンプ場数全国最多」をうたい、SNSなどでアピールを展開。また、東京に近接している優位性を生かし、テレワークをしながら休暇をとる「ワーケーション」の適地としてもPRしている


▼県民の日である11月13日に行われた県表彰式。77万4000年前から12万9000年前の地質年代「チバ二アン」の命名に貢献し、特別功労賞の栄誉に輝いた茨城大学教授(地質学)の岡田誠氏は代表謝辞で「災害に強い安全な土地。これほど安心して、豊かな暮らしができる所はほかにない」と茨城を絶賛した


▼国土交通省出身で7月に茨城県副知事に着任した小善真司氏。インタビューで「平野が広大で、水も豊かで、肥沃(ひよく)な土地に恵まれている。東京から近いし、高速道路や港湾、空港などインフラ整備が進んでおり優位性が高い」と分析。しかし「それにあぐらをかいていてはいけない。常に新しいことをやって、インフラ整備は継続していかないといけない」とも


▼古代より伝わる魅力。その原動力となり、それを支えていくのは紛れもなく建設産業だろう。(茨城・KS)


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