コラム

2020/12/12

真の流行語とは(東京・KK)

真の流行語とは


▼2020年の新語・流行語大賞は「3密」が年間大賞に決まった。新型コロナウイルスの感染拡大防止策として誰もが取り組み、発したであろう言葉で異論はない。本来は前向きな言葉が望ましいが、新語という意味では全く新しい言葉として定着したことは確かだ


▼それでは建設産業界に限って、今年の新語・流行語を考えた場合は何がふさわしいだろうか。少し堅くなるが「流域治水」「BIM/CIM」「工期に関する基準」「インフラ分野のDX」などが思い浮かぶ。業界にとっては聞き覚えのある用語であり、来年以降も登場頻度の増加が予想される


▼趣向を変えて、流行してほしいという願望を込めた場合はどうなるか。建設キャリアアップシステムの略称「CCUS」や「施工時期の平準化」「予防保全」「新3K」といったところか。いずれも今後の業界発展を考えた場合には必要不可欠であり、関係者間で当たり前のように飛び交う言葉になることが望ましい。もちろん前向きな意味でだ


▼毎年のように新語・流行語が生み出されるが、その一方で使われなくなり、ひっそりと消えていく言葉もある。具体例はあえて伏せるが、数年前までは当たり前のように使われていた用語が、施策とともに忘れ去られる。または、新たな名前の施策に生まれ変わることは珍しくない


▼真の流行語とは、誰もが意味を理解し、何の違和感もなく使われてこそ価値がある。逆に考えると一度定着してしまえば、その用語や施策は成功と言える。偶然に左右される要素があるとはいえ、日本中で建設産業の新語・流行語が知れ渡る時代が来ることを期待したい。(東京・KK)


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