コラム

2020/12/22

アピールは大切だ(群馬・YT)

アピールは大切だ


▼世の中には広告があふれている。まちを歩けばお店の看板。家に帰ればテレビから流れるコマーシャル、インターネットを使えばサイトに大きく表示される。そのほとんどは興味を持つこともなくただただ流れていくだけ。さらに言えば、楽しく見ていた番組がいいところでコマーシャルに入り、やきもきしたことも多い


▼しかし中には強力な印象を残すコマーシャルもある。それは2011年3月の東日本大震災以降続いた公益社団法人ACジャパン作成の「あいさつの魔法」だ。あいさつの大切さを伝えるもので、かわいらしいキャラクターが音楽に合わせてあいさつをする。終わりごろに流れる「楽しい仲間がぽぽぽーん」のフレーズは、非日常の象徴として記憶している


▼とある建設業者の社長に話を聞くと、東日本大震災以降、入職希望者に建設業へ進むきっかけが「ニュース・テレビで活躍した姿をみたから」と答える人が増えたという


▼また大成建設が「地図に残る仕事」というキーワードとともにアニメで建設現場の魅力を伝えたコマーシャルが流れた後には、その言葉がきっかけで建設業に興味を持ったという人も多くなったとか。たまたま流れたニュースやコマーシャルという小さなきっかけで建設業を志すと考えると効果が大きいのがわかる


▼人手不足が慢性化する建設産業。視点を変えてまちを眺めると建設産業が携わるものにあふれている。完成したものに限らず、1日を通して工事現場を全く見ないという日は少ないだろう。建設産業への少しの興味がそれらを建設業の意義を伝える大切なアピールの場所に変えられるかもしれない。(群馬・YT)


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