コラム

2020/12/23

まずは乗ることが課題(新潟・HT)

まずは乗ることが課題


▼新しい自転車を買ったという知人から中古の自転車を譲り受けた。ドロップハンドルで、乗車姿勢は前傾がきついロードバイクというものだ。新車で購入した時には、なかなかの値段がしたらしいが、さらに良い自転車を購入したい物欲が湧き、古い自転車が不用になったそうだ


▼日ごろの運動不足の解消になればと譲ってもらったが、季節はすっかり冬である。路面に雪はなくとも、身を切る風の冷たさを想像するだけで自転車から足が遠のく。所有していれば、いつでも乗ることができると、持っているだけで満足していた。同じような理由で購入した健康器具は、今では押入れの中である


▼購入当初のもくろみ通り定期的に活用していれば、今ごろは腹の肉の付き具合も変わっていただろう。自転車はそうならないようにしなければならない。乗らなければ意味が無い


▼いまDX(デジタル・トランスフォーメーション)が叫ばれている。業界内でもICT技術の活用やウェブ会議、遠隔臨場など、さまざまなデジタル技術の試行が進められる。担い手不足による生産性向上やコロナ禍ということもあり、期待感は高いものの、まだまだ十分に浸透しているとはいえない


▼DXではデジタル化を進めるだけではなく、デジタルを生かして変革すること、トランスフォーメーションが鍵となる。技術の進歩は目覚しく、いずれ今よりもさらに進んだ便利な技術が出てくることだろう。ただし新しい技術も導入するだけでなく、十分に使いこなし成果を得られるようにならなければいけない。新しい技術の波も、まずは乗ることが課題となる。(新潟・HT)


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