コラム

2021/02/10

年の始めのためしとて(長野・HK)

年の始めのためしとて


▼日本にはその文化や四季に彩られたさまざまな行事や習慣がある。1年を通して考える中で真っ先にやってくるのが初詣ではあるまいか。新たな年に新たな願いや誓いを立てる。毎年の行為ではあるが、その内容は年ごとに異なってくる


▼私の場合、近所のお宮に2年参りに出掛けたり、三が日に有名どころの神社で行列に参加してみたりと特に決まり事はなく、その年によってさまざま。さて今年はというと、1月中に近隣3カ所の神社に足を伸ばしてみた


▼いずれも大きな社務所を構えているわけではなく、参拝に訪れる人もまばらで、そこかしこに見られる残雪も手伝い、凛(りん)とした静けさを醸し出している小さなお社。おみくじやお守りなどの無料販売所が拝殿に設けられている所もあった


▼本来は実際にその場で書いてもらう御朱印もお神札(ふだ)の横に並べてあった。パワースポットの流行(はや)りから神社巡りを趣味とする人々も増え、その一助にもなっている御朱印帳。旅の先々で写真を撮り、土産を購入すると同じように自らの足跡の一つとしてコレクションするのはなかなか粋ではないか。神様に奉げるお神酒とのつながりかは定かではないが、聞けば御朱印ならぬ御酒印なるものも存在するとか。全国の日本酒の酒蔵を訪ねラベルを集める方々がいるようだ


▼神社なり酒造メーカーによる新たな客層獲得に向けた試みともいえる。何もしなければ従来のままで何も変わらない。仕事にも日々の暮らしにも新たなチャレンジが必要。読者の皆さまは年初めに何を願ったのか。毎年毎年、毎日毎日の変化を楽しむ人生でありたいものだ。(長野・HK)


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