コラム

2021/03/13

コロナとの闘いは続く(群馬・YT)

コロナとの闘いは続く


▼新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う緊急事態宣言を発出するための特別措置法が成立したのは1年前となる2020年3月。世間が本格的にコロナの恐ろしさを実感し始めたのもこの時期ではないだろうか。今もなお被害は出ているが、わずか1年でワクチンが完成、接種できるようになったのには驚かされる


▼歴史を振り返ると、約100年前となる1918年にもインフルエンザウイルスが猛威を振るった。国立感染症研究所の説明によれば、世界の人口の3分の1が患者となり、死亡者数は1億人ともいわれている。日本国内でも患者2300万人、死亡者38万人と報告されている


▼抗生物質の発見は28年、ワクチンの完成はもっと先のこと。さらには第一次世界大戦という激動の時代であり、どのように対応したのか。答えは今のコロナ対策と似通った行動だ。移動の制限や手洗い・うがいといった基本的な対策。多大な死者を出しながらも1920年に終息を迎えた


▼100年前から医学をはじめとした知見を積み重ね、科学を進歩させることで人類はウイルスに対する武器を手に入れている。しかし、科学の進歩により100年前にはなかった危険性が新たに現れている。その中でも大きいのは誤った情報の拡散だ。一度広がり始めてしまえば、ウイルスよりも早く広がってしまう。直接命を奪うことはなくとも、誤った情報を信じてしまう不利益は大きい


▼これまで防戦一方だったコロナとの闘い。ワクチンという武器を生かせるかは、政府や地方自治体の動きはもちろん、接種を受ける自分たちの行動が勝利の鍵となる。(群馬・YT)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら