コラム

2021/03/16

両者の架け橋に(山梨・TH)

両者の架け橋に


▼毎年2月下旬から3月中旬は竣工の季節。特集に協賛してもらうため広告営業に励む毎日だ。しかし今年もコロナ禍で竣工式の中止が全国各地で相次いでいる。開催ができずに建設業者も自治体関係者も残念がる。時間短縮を含めたコロナ対策を実施しての竣工式開催を尋ねてみたが、現時点では難しいと言われてしまった。式は建設業者にとっても晴れ舞台なのだろう。ある業者は「地元住民へのPRのチャンス。特に学校施設の建設は後世に残るから」と中止を嘆く


▼国土強靱化の本格化により土木工事は増加するが、コロナ禍もあり、建築工事は減少している。スクラップ・アンド・ビルドの時代なので、今後もハコモノの新築工事は難しいだろう。ただ行政側もなるべく地元業者に仕事の機会を増やすための工夫をしている


▼例えば甲府市。公共施設設備更新の事業化(照明と空調設備など)を検討中だ。市内にある庁舎など8施設を一括で発注する。工事と維持を含めて事業期間は10年以上を見込む


▼市の担当者は「なるべく市内の電気業者、管工事業者が望ましい」と話す。事業手法もあえて特定しておらず、3月中に行うサウンディング型調査で決める考え。着工は2022年4月を予定している。取材の中で「まず電気と管工事業者に関心を持ってもらえるように。両者が協力して施設の設備更新ができるように」と要望した


▼若いころ、先輩社員に「建設業者と自治体関係者の架け橋が仕事だよ」と教えられた。両者が知りたいこと、また言えないことを代弁していけるように心掛けている。今後も両者の架け橋になれるよう日々まい進したい。(山梨・TH)


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