コラム

2021/03/27

環境に優しい建設業への道(群馬・KO)

環境に優しい建設業への道


▼レジ袋の有料化によりすっかり慣れてた「レジ袋いりません」の言葉。ちょっとした買い物でも、エコバックを持ち歩く習慣が身に付いた人も多いだろう。しかし、さらなる習慣が求められることになりそうだ。3月9日に閣議決定された環境省のプラスチック新法案で、使い捨てブラスチック製スプーンやフォークの提供規制が盛り込まれた。レジ袋だけでなく、これらも有料化となる方針で、フォークやスプーンも当たり前に持ち歩く未来が近づいているのかもしれない


▼建設業でも環境問題への取り組みが進み始めている。しかし業界全体で先進的に進んでいるとはあまり感じない。なぜかと建設業の社長に聞くと、コストの部分が一番大きいのではないかと答えが返ってきた


▼そんな中、群馬県内の燃料会社が1月から環境負荷の少ないGTL燃料の取り扱いを開始した。国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)で唯一、登録されている燃料で、建設用重機や発電機などで利用可能。軽油の代替燃料で、二酸化炭素排出量は軽油と比較して8・5%削減可能などの特徴を持つ。このほか、すすの低減や寒冷地でも使用できる


▼実際にGTL燃料を使用している会社の社長に話を聞いてみた。ISO認証などは受けているものの、現場での二酸化炭素対策は難しく、軽油に代用するだけで、削減可能。重機の使用も問題ないという


▼業界全体で本気で環境問題に取り組もうと考えるのであれば、官民一体となった議論が必要不可欠。レジ袋有料化のような極端な対策は難しいかもしれないが、環境に優しい建設業への動きが加速してほしい。(群馬・KO)

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