コラム

2021/05/08

自転車に乗るなら(新潟・SS)

自転車に乗るなら


▼暖かくなってきたので物置から自転車を取り出し、チェーンに油を差してサイクリング。みんな同じこと考えているのか、ヘルメットをかぶり、スポーツバイクに跨ったサイクリストと多くすれ違った。最近は車道外側線と歩道の間を青くペイントした自転車レーンも増えてきたが、専用レーンを設けることができない狭い道路で自転車をスレスレで車が追い抜いていくのを見ると、ヒヤッとすることも


▼スピードが出やすいスポーツタイプ自転車の普及や、コロナ禍で電車やバスを避けるため、自転車通勤に切り替える人も増えている中、自転車が加害者になり高額な損害賠償を求められる事例も増えているという。事故を起こして、相手をケガや死亡させてしまった場合には、刑事責任とは別に、民事上の損害賠償責任を負わなければいけない。裁判所が1億円近い賠償を命じた事例も


▼政府は現在約60%の加入率の自転車の損害賠償保険について2025年度に75%、将来的には100%を目指す。現在22の都道府県で自転車の損害賠償保険の加入を条例で義務化していることから、未制定の県に条例のひな型を示して拡大を図る


▼近い将来、バイクや自動車と同様に保険に加入しなければ自転車を購入できないような制度になっていくのだろう。自転車保険の加入義務化は未加入でも罰則はない。自転車には登録制度がないため加入の把握が難しいこともあるようだ


▼ただ、保険の加入を義務化することで、自転車の運転もバイクや自動車と同様に加害者になることを意識することができる。保険義務の拡大が自転車の安全意識の向上につながるだろう。(新潟・SS)


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