コラム

2021/06/05

若手とベテランの境界(新潟・HT)

若手とベテランの境界


▼新潟県は何地方に属するのかという議論がある。正確な答えは、新潟県民にも分からない。国土交通省が管轄する北陸地方整備局や北陸信越運輸局では、富山県や石川県とともに北陸地方に含まれ、経済産業省では関東経済産業局の管轄、電気は東北電力である。各種協会の支部も北陸支部や中部支部に加盟していることもある


▼この問題について新潟県の花角英世知事は、昨年9月の県議会で「統一的な整理は無く、特定の地域に限定されず、多用な枠組みを活用していくことに意義がある」とし「各県の実情や政策課題に応じた効果的で適切な連携を図りたい」とした。つまり「公式な区分は無い」ということだ


▼新潟県土木部は、調査・測量・設計業務の総合評価落札方式の評価項目で、本年度から若手技術者の年齢基準を40歳未満から45歳未満に引き上げた。世間的に言えば40代は立派な中年であり、新卒で入社した場合にはキャリア20年を越えるため、若手と言われることに少々違和感を覚える


▼一方、新潟県建設業協会が実施した建設従事者実態調査の年齢構成比によると、39歳未満の割合は全体の約4分の1程度。全体構成比や60歳以上の諸先輩方から見れば40代前半は、まだ若手なのかもしれない


▼業界の維持発展に若手の入職は不可欠であり、ベテランの技術と経験も無くてはならない。その間の40代は、新人を指導する立場であり、ベテランから仕事を任せられる立場でもある。若手とベテランの境界は定かではないが、各社の実情や課題に応じ、効果的で適切な連携を図ることが重要だ。ひとごとではないのだが。(新潟・HT)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら