コラム

2021/07/03

今こそありがとう(茨城・KS)

今こそありがとう


▼昨年度に茨城県取手市の宮和田小学校で、校舎および体育館の大規模改造工事が行われた。その出来栄えに感銘を受けた児童および教師が、施工した常総開発工業と大竹建設のJVなど工事関係者8786人に対し、感謝の気持ちをつづった寄せ書きを贈った。そして両社はことし5月、子どもたちのために役立ててほしいと市に30万円を寄付した


▼日本政府はこのほど、ワクチンの確保が困難な台湾に124万回分のワクチンを無償で提供。これを受け台北市のランドマークである高層ビルやホテルが、感謝の言葉をライトアップし話題となった。さらに6月13日付の産経新聞に、2面にわたる感謝の全面広告が掲載された。銀行や新聞社、不動産など130に上る民間企業や団体が出資。「患難見真情(まさかの時の友こそ真の友)」ということわざとともに、特大の感謝の文字が記されていた


▼これを見てすぐに思い起こしたのが、東日本大震災で日本が苦しんでいるとき、台湾が250億円もの義援金を送ってくれたことだ。そしてまた、パソコンメーカーのエイスースの技術者が、日本向けの基板上に「GOD BLESS JAPAN(日本に神のご加護を)」と刻んだことも忘れない


▼さらに震災で感謝にまつわるエピソードとして思い出すのが、アメリカ軍による「トモダチ作戦」である。発災からわずか5日で仙台空港を仮復旧させた米軍に対し、地元出身の男性が空港近くの砂浜に「ARIGATO」の文字を彫った


▼コロナ禍で混沌(こんとん)とした世の中だからこそ、毎日の中でささいなことでも感謝の気持ちを忘れずに伝え合いたい。(茨城・KS)


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