コラム

2021/07/14

「プロ」の定義とは(山梨・HI)

「プロ」の定義とは


▼「プロ」と問われた際、なんと表現するだろう。一番に浮かぶ言葉は「すごい人」。野球選手やサッカー選手でなじみ深い。俳優や芸人ではあまり聞かない。プロとは何なのか


▼山梨県小菅村で取り組むタイニーハウスプロジェクトが関心を呼んでいる。10㎡から20㎡程度の小さな家について、全国からアイデアを募集し、過去には企画案を村で実現。昨年は336作品の応募があり、事業開始から4年でその数は7倍に。応募者は学生・大学院生が半数以上を占め、喜ばしいことに建築関係者以外の人の応募も多数あったようだ


▼外から見ていても楽しめる。そんな事業がさらなる進化を遂げた。企画案から災害時の家族避難所を想定した住まいを現実のものにした。外観はテントのようで、広さは4m×4m。移住・定住の受け皿などの展望を見据える中で、事業に新たな側面を見出したのだ。その手腕たるや。物事を継続することがもたらす可能性をそこに見た


▼継続する大切さを教訓に得るも不安要素もある。マンネリ化だ。建設業界・各種協会では例年、さまざまな活動を実施している。ある社長が教えてくれた。他県の支部と交流していると思い至らない取り組みを知ったり、同年代でものすごい熱量を持った人に出会うという。「(継続には)新鮮な風を吹き込むことは大切。刺激になる」と語るのだ


▼「プロとは」と問われたら。今では「継続人」と表現したい。スポーツ選手も俳優も継続が技術を極めるに至る。いろいろな知識を吸収した経験値こそがプロを表し、それがアマチュアとの違いなのではと結論に至る。頭の中の霧が晴れた。(山梨・HI)

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