コラム

2021/10/02

批判するのは簡単なこと(群馬・KO)

批判するのは簡単なこと


▼昨年、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による初めての緊急事態宣言時、世間からパチンコ・スロット業界は大きなバッシングを受けた。もともと良いイメージで捉えられているとは思えない業界。宣言下においても、客が密な状態で長蛇の列を作り、開店を待つようすはテレビでも大きく問題視され、行政によって休業要請に応じない店の名前を公表するなどの措置が取られると、世間からの風当たりはより強まった


▼そんな批判の代表格となったパチンコ店が一躍、脚光を浴びた。大阪市のパチンコ店が営業を休止して、地元企業や近隣住民を対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種会場として提供したからだ。パチンコ店を職域接種会場としたのは全国で初めての例で、一般の接種予約がスムーズに進まない中、地域住民からは喜びの声が挙がった


▼店側にとっては場を提供するに当たり、営業を休止したことで、売り上げが減るデメリットは大きい。ただでさえ遊技機の価格高騰や射幸性の高い台に対する厳しい規制など、先行きが不安な業界にあって、今回の判断は評価されるべきである


▼同店だけでなく、全国のパチンコ店において、換気機能の充実やアクリル板の設置、消毒の徹底などを行ったことで批判する声も小さくなっていった


▼感染の拡大が始まった当初に批判していた人々は今、何を思うか。批判するのはいいが、ただただ批判するのみという風潮を最近は強く感じる。先ほどのパチンコ店の取り組みのように、ほかにも接種会場として活用できる場を探るなど、前向きな議論がもっと進むべきだ。(群馬・KO)


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