コラム

2021/10/20

現状機を使うのも縁(山梨・SA)

現状機を使うのも縁


▼愛用しているデジタルカメラの調子が悪い。レンズを保護するためのカバーの開き方に問題がある。電源を入れて写真を撮るたび、上下部分に黒い直角三角形が必ず目の前に映り込む。カメラに数回強く触れるとカバーが上がる状況。そろそろ買い替え時なのだろうか


▼カメラは6年ほど前に山梨県外で購入した。当時は乾電池式のデジタルカメラを使用していたが、取材中に誤って地面へ落としてしまったことにより故障。困った挙句、家電量販店に駆け込んだ。財布の懐具合を見ながら品定めをしていると男性店員がやってきて、丁寧な商品説明を経て購入を決めた


▼一番の決め手だったのは低価格の割に高性能で、何よりも小型なのが良かった。店員の話では「他に比べて小さく安価なカメラですが、撮影には十分な機能が備わっています」と的を射た商品説明と、自身の懐事情を察してくれたのか、安心して購入したことを覚えている


▼あれから約6年間。さまざまな取材での写真撮影をサポートしてくれたが、やや手荒な保存方法に問題があったのだろうか。再生のためカバー部分に工具を差し込んで修理を試みるも、数回に一度は同じ症状に陥る。仕方なく代替品を探すため自宅近くの家電量販店に足を運ぶ。すると目に飛び込んできたのは同じメーカーで同機種のカメラ。今もなお新規販売していることに驚いた。在庫も1台だけ残っており購入を決めた


▼進歩した機能が備わるカメラに乗り換えるのも楽しみの一つだが、現状機を続けて使いこなすというのも一考か。感情のない機械との出会いにも縁というものがあるのだと感じた。(山梨・SA)


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