コラム

2021/11/02

事故は現場で起きている(新潟・HT)

事故は現場で起きている


▼先日、免許の書き換えにに行ってきた。今回、書き換えられた免許証には、青いラインがまだ入っているが、このまま無事故・無違反を続ければ、次回の更新時には待望のゴールド免許である。運転免許センターからの帰り道で握るハンドルは、いつもよりも安全運転だ


▼更新の講習会で聞く内容や見るビデオは、交通事故の悲惨さを伝えてくる。明日は、わが身であり、こうはなるまいと自分を戒める。その場では、心掛けるのだが、日々の運転において一瞬の気の緩みが、ゴールド免許を遠ざける


▼9月の労働災害安全週間で取材した安全管理責任者は「現場に安全は存在しない。あるのは危険ばかりである」と言い切った。確かに工事の現場は、誰もが利用できる公園や観光地ではない。安全は誰も担保してはくれないのだ。現場は危険なものであるという認識を忘れず、周りにある多くの危険を一つ一つ取り除くことで、危険が軽減された状態、すなわち安全が確保される


▼映画のせりふでは無いが、事故は会議室ではなく現場で起こっている。内容によっては、その場所が危険だからこそ工事を行っている場合も多い。常に危険と隣合わせにあり、危険に立ち向かっているものでもある


▼安全は何事にも優先されるべきものだ。安全な職場でなければ、担い手も入っては来ない。だが根本的に建設業の3K(きつい・汚い・危険)を無くすことは難しい。一瞬の気の緩みが建設業を危険な仕事にする。安全は、日々の積み重ねによるものであり、常に一瞬の気の緩みとの戦いだ。安全を確保し続けることも技術のうちである。(新潟・HT)


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