コラム

2021/12/02

変わる四季、変わらぬ士気(茨城・YM)

変わる四季、変わらぬ士気

▼早いもので2021年も残り1カ月を切った。11月の「立冬」を過ぎたころ、新潟県や長野県など豪雪地帯で順次、除雪出動式が挙行。茨城県ではネクスコ東日本が雪氷対策期間の安全祈願を行った。建設業にとって冬とは、除雪に追われる季節でもある

▼2月の「立春」を過ぎれば、大型工事の竣工や開通が相次ぐ。難工事や複数年かけた案件も多いため、行政職員と施工者の喜びも、ひとしおだろう。社会インフラや施設整備が進むと、地域社会が発展し住民の暮らしが豊かになる。まさに社会形成の根幹を担う業界と言っても過言ではないだろう

▼「立夏」を迎える5月からは、前年度に優秀な成績を収めた企業や現場代理人の表彰式が続々と始まる。表彰制度は企業や技術者にとって大きな励みとなり、モチベーションを高め、技術研さんを促進させる。発注者に加えて住民からの感謝があれば、技術者冥利に尽きるに違いない

▼「立秋」の8月、台風やゲリラ豪雨などで水害が発生し始める。地元建設業は「地域の守り手」として、事前パトロールや復旧・復興に全力で当たる。令和元年東日本台風で復旧を担った地元ゼネコン幹部は「家族が被災した作業員もいたが、多くの住民を救うため夜通し頑張ってくれた」と回想する

▼季節は春夏秋冬、四季折々の彩りと変化を見せる。一方、季節に応じた自然災害もあれば、地震のように季節と関係ない災害もある。建設業は22年も365日24時間、自然災害と向き合いながら国土強靱化を加速させる。そして、何気ない日常を守るため、さまざまな災害に備え得る「士気」を日々養っていきたい。(茨城・YM)

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