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千葉県白井市

事業パートナー募集/七次・白井木戸の官民連携/白井市

2025/09/17 日刊建設タイムズ

 白井市は12日、七次・白井木戸地区における土地活用に向けた事業検討パートナーの募集要項を公表した。2024年度に実施したマーケットサウンディングで、同地区における商業施設などの立地に需要があることが分かったため、地元地権者が主体のまちづくり協議会と協定を締結し、地権者との合意形成や条件整理を図りながら事業実現化方策の検討、協議を行う。事業検討パートナーの募集に際しては、市の農産物を扱う産直市場の設置、産直市場との一体利用もしくは相乗効果を生む商業施設の誘致、民間所有の建物の一部を市が借り上げてサービスを運営するスキームの提案などを必須条件としている。

 募集対象者は、事業検討パートナーとなる意向を有する単独企業または複数企業で構成される企業グループ。

 求める役割は▽地権者の意識醸成・同意率の向上▽土地利用の不安に対するアドバイス▽地区全体の土地利用方針案に対するアドバイス▽事業化検討プランに対するアドバイス▽公共施設再配置の視点を取り入れた公共機能の転換・集約の提案――など。

 今後は、11月21日まで質疑を受け付け、12月5日までに回答する。その後、19日までエントリーシート、26年1月9日まで提案書の提出を受け付け、同月下旬に応募者提案説明会を実施し、同月内に選定結果を通知する。その後、30日以内にまちづくり協議会と基本的事項に関する協定を結ぶ。

 七次・白井木戸地区の対象地域は、根460―9ほかの区域面積約11・52ha。北総鉄道白井駅から北西約800mの市街化調整区域に位置している。地目は畑、山林、雑種地、宅地などで、一部が農業振興地域農用地区域となっている。また、国道464号北千葉道路と県道千葉ニュータウン北環状線の結節点にあり、交通アクセスに優れている。

 まちづくり協議会においては、民間活力の導入を想定し、複数の民間事業者から提案を受けて物流施設やデータセンターの建設について検討してきたが、建築資材の高騰や地権者が望む条件との不一致により、実現に至っていない。

 七次・白井木戸地区のエリアコンセプトは、農業と商業が生むにぎわいと地域振興の場。隣接する根地区のまちづくりと連携し、にぎわいエリア、商業エリア、農業エリアを展開することで、農業を通じた地域経済の循環を図る。

 整備イメージは▽にぎわいエリア=市内農産物やふるさと産品を扱う産直市場や飲食店舗、農業エリアと連携した6次産業化施設、祭りやイベントなどを行うことができる広場、市の情報発信の場▽商業エリア=ロードサイド型の商業施設や飲食店舗、スーパーマーケット、温浴施設、スポーツ施設▽農業エリア=体験農園、観光農園、大規模施設園芸、選果場――など。

 24年度に実施したマーケットサウンディングには6事業者が参加し、道の駅および道の駅を中心とした観光・地域振興拠点、商業施設、近隣型ショッピングセンター、データセンターの誘致などを提案した。

整備イメージ

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