国交省安富次官就任会見
「安全・安心が最重要」
安富事務次官が就任会見
国土交通省
国土交通省の安富正文(やすとみ・まさふみ)新事務次官は12日、就任会見を行った。安富次官
は「安全・安心が最重要課題と認識している。事故や災害が起きることを前提と考え、どう防止する
か、どう被害を軽減するか、防災・減災の取り組みをやっていかなければならない。これから、国土
形成計画の全国計画と、新たな社会資本整備重点計画の準備を両輪で動かしていく。10年20年先
の長期ビジョンで、社会資本整備を幅広く議論していきたい」と抱負を述べた。
19年度予算概算要求への考え方については、「政府全体のシーリングの姿を見ながら、国際競争
力の強化、安全・安心の確保、都市再生へ重点的に盛り込む予算編成を進めていきたい」と話してい
る。
今後の建設行政に関しては、「建設投資はピーク時の6割まで急速に減速していて、環境は厳しい
。建設業は、地域の経済社会を支える産業だと考えている。市場の適正化は重要であり、一般競争拡
大、総合評価拡大が進められている。昨年度後半には、低入札案件が急増した。手抜き、しわ寄せ、
労働条件、安全対策悪化に繋がりやすく、ダンピングは排除しなければならない。都道府県とも連携
し、立ち入り調査を精力的に行い、厳正な対処を徹底していきたい」と見解を述べた。
また、「新しい建設産業政策の検討を開始した。建設生産システムの改革、中小・中堅・専門工事
業の活力の回復のためにどういうことができるか、8月下旬に中間まとめをしたい」と語った。
そして道路特定財源に関しては「難しい連立法定式を解くようなもの」という見解を述べ、納税者
の理解を得ながら見直していく考えを示している。