国交省竹歳官房長就任会見
「縁の下の力持ち」
竹歳官房長が就任会見
国土交通省
国土交通省の竹歳誠(たけとし・まこと)大臣官房長は20日、就任会見を行った。「官房長とい
うのは、縁の下の力持ちだと思っている。省全体の仕事がうまく回るようサポートしていきたい。当
面の課題は、来年度予算の概算要求をきちんとまとめること。メリハリのついた予算要求をやってい
きたい」と抱負を述べた。
国交省発足5年半を向かえた中で省内の人事異動については、「若い人はいろいろなポストを経験
することが大事。国土交通省は13の局があるが、普通は2年で人事異動となるので、全部の局に行
くとしたら、プロにならない。プロを育てることも大事ではないか」と話している。
また入札制度に関しては、「総合評価方式をまず直轄できちんとやることに全力を入れなければい
けない」とした。ダンピング問題については、「赤字で受注することは経営戦略としてあるのだろう
が、赤字の時は赤字ということをきちんと言ってほしい。そうでないと、しわ寄せなどが起きてしま
う」と懸念を表明。
さらに今後の建設生産システムについては、「新しい建設産業政策大綱を作るために、研究会を立
ち上げている。職人の問題とCM(コンストラクションマネジメント)の問題にぜひ取り組んでもら
いたい。現場がしっかりしているからこそ、建設業は成り立ってきた。職人を育てていく仕組みが必
要。また建設業は競争が激しくなり、一回勝負になってきている。その都度、適正な対価を取得する
仕組みが大事」と語った。
実務レベルで詰めの作業に入っている入札ボンドについては、「競争が激しい中で、技術力と経営
力のある会社を選別していくのに大きな役割を果たすと思う。アメリカでも100年以上かけて育て
てきた制度などので、いきなりというわけにはいかないが、重要なツールになってくる。マーケット
の力を使った仕組みは大事。今年中にも試行する」と話した。