道家東京都技監インタビュー
◎庁内連携に全力尽くす
◎道家技監就任会見開く
◎東京都
東京都の建設局長を兼務する道家孝行技監が会見を開き、5年間不在だった技術系のトップとして
「色々な意味で広いジャンルのアドバイスができればいい。情報を集め分析し、的確なアドバイスを
行い、それぞれの局の仕事をいい方向に持っていければ。広いジャンルを束ねる立場として、横の連
携が大事だと思う。縦と横の連携に全力を尽くしたい」と抱負を語った。
具体的な動きでは「技術のトップが集まる東京都技術会議をさらに活性化させたい。昨年の成果と
しては、技術系職員の新規採用が2倍となった。建設局で言えば、技術のマイスター制度を創設し、
54人の指導技術者を任命した。指導技術者は誇りを持っており、必ずいい結果につなかっていく。ど
うすれば現場の技術を後世の職員に継承していくのか。技術力の継承が大きな課題」と話す。
頻発する低価格入札には「いまだにやまず、どこかで身を削っているのだろうと思う。働く人が魅
力を感じなくなり、新しい技術者や技能者が集まらなくなってしまえば、いい仕事ができず、品質の
低下とつながる。それが都民にとって良いことなのか」と危惧。さらに「入札に対し都民が不信感を
持ち、それが公共事業への不信感につながることが怖い」と所見を述べた。
業界団体らが要望する予定価格の事前公表の撤廃については「他の仕組みを導入することで、過度
な低入札はしだいに無くなっていくと思う」とこれまでの試行結果を踏まえ否定的な見解を示し、国
土交通省の対策を参考にしながら、都独自の対策が最終段階にあることを明らかにした。
【略歴】
▽昭和49年中央大学理工学部土木工学科卒▽同年建設局第一建設事務所工事課入都▽平成12年建設局
第二建設事務所長▽同15年都市計画局都市基盤部外かく環状道路担当部長▽同17年建設局道路建設部
長▽同18年建設局道路技監▽同19年建設局長