東京都河島局長インタビュー
◎環境重視の姿勢示す
◎河島都市整備局長が会見
東京都の河島均・都市整備局長がこのほど就任会見を開き「都市が機能不全を起こさぬようにイ
ンフラ整備を進めていくが、環境・防災・景観など時代にマッチした効率的な土地利用を進めてい
く」と抱負を語った。特に「都市づくりと環境の調和は時代の要請」とし、環境を重視していく姿
勢を示した。
都の環境重視の姿勢は7月に改定した都市づくりビジョンに反映されており「ただ単にCO2を
抑制する-という考えから脱却し、都市機能更新を勧めつつ環境に負担のかからない土地利用へと
転換していくような考え方に脱却していく。なおかつ東京は国際都市として世界を相手に競争して
いかなければならない使命を帯びており、都市が持つ機能・安全・安心・快適性・などあらゆる点
においても都市の成長を妨げることがあってはならない」と舵取りの難しさを説明した。
そのために「我々は知恵を求められており沿道一体型街路事業や、土地の有効活用をも視野に入
れた都営住宅更新など、型にはまったものではなく様々な施策を織り交ぜて進めていく」とした。
例えば「住宅建て替えで生まれた再編用地は「別の施策と関連付け、高齢者向けの住宅にしたり、
福祉施設として活用」を考えたりする。
再開発事業については「基本的に採算性を考えて民間でやるべきものであり、東池袋地区で進め
ている沿道一体型街づくりなどが結果的には道路だけでなく、住宅の再開発も同時に進むことから、
広い意味で都が進める再開発とも言える」と今後も積極的に推進すべき事業との見解を示した。
東京大学都市工学部卒。1974年入都。都市計画局建築指導課長。都市計画局マスタープラン担
当部長。知事本局横田基地共用化推進担当部長を経て、7月に現職。東京都出身。