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クボタ インタビュー 2012/08/06
◎クボタ インタビュー

 国際的に投資熱が急速に高まっているミャンマー。世界中の企業が、その巨大消費市場を狙って進
出し始めている。これによってミャンマー国内の経済が上り調子にあるものの、一方では道路や鉄道、
港湾、電力、通信などのインフラ整備は喫緊の課題となっている。その中の、特に上下水道や雨水排
除などの水・環境インフラ分野に注目しているのがクボタだ。現地の商業都市ヤンゴンに事務所を設
立し、自社製品や技術の提供を図るクボタに、ミャンマーにおける今後の事業展望を聞いた。

― ヤンゴン事務所は何人体制で運営されるのですか。現地の人も雇い入れるのですか。
「日本人1人、現地人2人でスタートいたします」

― 現地事務所設立は、農業機械の販売が最大の目的なのでしょうか。
「ミャンマーでは2015年までに国民1人あたりのGDPを3倍に引き上げる計画が大統領から示
されている中、農業分野だけでなくインフラ整備や工業化など、広範囲で急速な発展を目指していま
す。特にインフラ関係は88年以来十分な建設や維持管理が行われていなかった中で、電力や道路に加
え上下水道や雨水排水といった水・環境整備が今後本格化すると考えられます。当社は食料・水・環
境などの課題に対応する技術や製品を多く保有しており、農機販売(食料)だけでなく、水・環境分
野においても現地事務所を活用してゆく考えです。また今後GDPの増加とともに民間市場も活性化
すると考えられ、当事務所を基点にミャンマー国に中長期的な姿勢で取り組む所存です」

―ミャンマーからかつて技術指導した工場の再興要請を受けて、人員派遣の検討をされているそうで
すが。
「1960年代から80年代にかけて戦後賠償の一環として日本政府が行ったプロジェクトの一つにシ
ンデ鋳物工場があり、当社はその建設・技術指導に関わりました。88年以降、先方の資金不足などで
スペアパーツの供給が十分でない状態が続いておりますが、98年には当社が無償で部品交換などを行
っております。また、今年2月と3月に技術員を派遣して鋳物生産設備の設備診断を実施いたしまし
た。診断の結果、部品交換や設備更新が必要であることが分かりましたので、リハビリに協力して参
りたいと考えています」

―1960〜70年代にミャンマーに対し、耕運機やポンプなどの製造技術を供与されたそうですが、
再度、供与される予定はありますか。
「シンデ鋳物工場では、かつて当社のエンジン・ポンプ・耕運機などの製造技術を提供いたしました。
しかし、現状の設備状況は当初と比べると悪化し、生産される鋳物は質的にも量的にも工場建設当時
よりも低下している状態です。今後、工場のリハビリ、新たな技術供与に関して検討・協力して参り
たいと考えております」

―ミャンマーは土地の農業生産性が低位にとどまっています。農業の近代化も停滞しています。灌漑
施設も絶対的に不足しています。このように山積する問題にどのような取り組みを考えていますか。
「ミャンマー政府の食料政策は、単収向上、品質改善、輸出を柱にしています。このため当社は農業
の機械化と灌漑設備の充実に取り組んで参ります。農業の機械化は、生産性を上げるためには不可欠
と言えますが、これは農業灌漑省と情報交換を進めて現地ニーズの把握を進め普及拡大方法を提案し
て参ります。また、民間の動きも活発で各地で大規模なモデル農場も増えています。このような民間
モデル農場へミャンマーの農業に合ったトラクターやコンバインハーベスターを供給することで、農
業の近代化にお役に立てると考えます。灌漑施設の整備に関し、ミャンマーに適合した製品・技術の
供給が重要であると考えており、今後、検討してゆきます。当社は、過去、アジア開発銀行資金によ
るポンプステーション案件でミャンマー中部でポンプを納入しましたが、今後もこのような取り組み
を継続したいと考えております。ミャンマーでは、農業灌漑分野だけでなく上下水道や雨水排除とい
った水・環境インフラも課題であり、今後、整備が本格化すると考えられます。当社ではポンプだけ
でなくパイプラインや上下水道処理、雨水排除といった、水を送る・水を浄化する製品や技術を保有
しており、今後、ニーズに適合したものを供給して参ります」



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