(社)日本建設業連合会 武澤恭司・海洋開発委員長 新委員長インタビュー「洋上風力発電事業化などに力点」
日本建設業連合会(日建連)の海洋開発委員長に就任した武澤恭司氏は共同インタビューに応じ就任にあたっての抱負等を語った。
海洋開発委員会については「昭和48年の日本海洋開発建設協会時代から活動している伝統ある委員会。これまでも数多くの調査研究を積み重ね、プロジェクトの円滑な実施や技術力の向上に貢献してきた。その伝統を受け継ぎながら、喫緊の課題である働き方改革、生産性向上にも資する委員会であるべきと考えている。課題も多く困難だが積極的に取り組みたい」と所信表明をした。
2018年度の重点施策に関しては「委員会としては①改定された海洋開発基本計画に基づく主要な課題②海洋開発建設技術③空港の建設技術等―に関する調査研究を3つの部会で取り組む。また幅広い関係機関・有識者からの情報を吸収し、連携することが重要だと考えている。日本経済団体連合会の海洋開発推進委員会、テクノオーシャンネットワークとの意見交換の機会を得たので関係性も深めていきたい」と語った。
5月に閣議決定された第3期海洋基本計画への対応については、との問いに「今回は安全保障に重点が置かれている。委員会では洋上風力発電の事業化促進と海底鉱物資源の開発、北極海航路の活用を支える拠点の検討を行っている」と説明。さらに「建設業が取り組んでいる生産性向上の有力な手段であるAIの活用やロボット化を利用した探査方法や採鉱手法の検討等について調査研究を進めたい」と意欲を示した。
武澤恭司(たけざわきょうじ)
1951年8月生まれ。75年慶應義塾大学法学部卒業、同年東洋建設入社。2006年執行役員・関東支店副支店長・建築営業担当に就任。2014年4月代表取締役社長に就任。