国土交通省関東地方整備局 髙橋正史(たかはしまさふみ)用地部長インタビュー
関東地方整備局の髙橋正史用地部長は25日、就任インタビューに応じ「用地の仕事は3回目で愛着がある仕事」と述べた上で「担当した期間が短く消化不良気味だったので、これまでにできなかったことを含めて、しっかりと勉強していきたい」と決意を示した。
地方整備局での勤務は2回目で、関東整備局は初めて。関東のイメージとして「首都圏という地域を抱えていて、政治経済の中心地」との見方を明らかにした。
用地取得に関しては、迅速・円滑と適正な補償の2つを柱として考えている。経済の活力維持や安全を守るため、事業の早期整備の必要性を意識。適正な補償は「基準が永久不変ではなく世の中の実態に合わせる必要がある」とし補償基準に従った適正な事務執行の必要性を認識している。事業効果の発揮にあたっては「計画的な用地取得が求められる」と考える。
用地業務の課題として用地に限ったことではないものの、経験豊かなベテラン職員が順次退職していくことから「職員のスキル向上」を挙げる。2016年度から用地行政3アップ(スキル、交流、魅力)セミナーを開催し、ノウハウ含めて伝承し、用地業務に入りやすい環境を整えている。
ことしは災害が相次ぎ用地部の職員もTEC-FORCEとして出動。「西日本豪雨や北海道胆振東部地震は他地方整備局への手伝いなど後方支援の仕事が多かったが、平成27年9月関東・東北豪雨などがあり、管内でいつ災害が発生してもおかしくない」と述べる。復旧・復興にあたって用地取得が必要となってくるため「自らのこととして気を引き締めなければならない」と話す。
モットーは中庸(ちゅうよう)で「一方に偏らず、バランスを取る」ことを心掛ける。
【略歴】
1994年京都大学法学部卒、同年建設省入省。衆議院法制局参事、都市局市街地整備課市街地整備制度調整室長、原子力規制委員会原子力規制庁長官官房総務課法務室長などを経て7月15日より現職。北海道出身、47歳。若いころの趣味はドライブだったが、近年は月に2回ほど和太鼓の練習に参加し地元の祭りなどで腕前を披露する。