常陸太田市は、水府地域の竜神大吊橋周辺地域活性化(整備)構想を明らかにした。
【対岸橋詰の機能充実(茶店、竜神人社・登竜門)】
<1>計画目標
◇現在、大吊橋は第1・2駐車場の位置関係、立ち寄り観光客が中心の利用形態、橋詰からダム湖岸の村道まで約90mの標高差がある等の理由で、大吊橋を経由して竜神峡まで行く観光者は少なく、大吊橋を往復するに留まっている
◇そこで大吊橋の新たな魅力づくりを行うため、対岸の橋詰広場を活用して、手軽なコンニャク料理や団子、お茶などが楽しめる「簡素な茶店」を整備する
◇竜神峡および竜神大吊橋にちなんで、「登竜門」及び「竜神人社」を設置し、併せて学業や合格祈願、恋愛成就、立身出世等に御利益があるような話題性と物語づくりを行う
◇竜神人社は、政教分離の原則との調整を図り、地元が主体となって話題性と遊び心で整備、運営することが望ましい
◇左岸橋詰にカリヨンが設置されているが、現在故障中でイメージを損なっているため、電動から手動に改修し、誕生日など記念日の利用料金及び渡橋料無料化などの利用者サービスを検討
◇渡橋料は、季節料金や竜っちゃん乃湯、関連する村内の有料施設とのセット料金、ソバ名店との割引料金など柔軟に対応する
<2>計画対象地=大吊橋左岸側橋詰広場
<3>利用イメージ
◇自然景観を楽しみながらコンニャク田楽・さしみ、団子、お茶などの有料サービス(山形県・立石寺門前、コンニャク茶店のイメージ)
◇竜神人社及び登竜門の合格祈願、立身出世等のお参り(受験シーズンに合わせ冬期の利用促進)
◇左岸側の高台に位置する高倉城跡のパノラマ展望台にアプローチする竜神の長城への出発地点
<4>地元の関わり方=簡単なコンニャク田楽、団子、お茶などの有料サービス提供。竜神人社の運営サービス(絵馬、おみくじ)、話題づくりの企画等
<5>整備内容
◆茶店(既存の四阿の改修整備。売店は露店程度の仮設形式)
◆登竜門・竜神人社
◆カリヨンの修繕など
<6>課題
◇対岸橋詰広場は、平場が狭く、上水及び排水処理が難しく本格的な休憩所等のサービス施設の整備が難しいため、小規模で話題性や関心を呼び起こすものとする
◇カリヨンの存置と登竜門・竜神人社の設置による左岸側橋詰付近のイメージの混乱が予想され、政教分離の原則による人社の整備への村の関与について調整が必要
【小吊橋と遊歩道】
<1>計画目標
◇大吊橋周辺地域の周遊ネットワークの強化とダム湖畔から物産センター及び第1駐車場へのアクセスを考慮し、ダム湖を水面近くで渡橋できる親水性の高い、小吊橋と遊歩道を整備
◇現在、第1・2駐車場および物産センター付近から竜神ダム、ダム湖畔にアクセスし、竜神峡のハイキングや自然探勝を楽しむためには、いったん県道33号に下りて、ダム入口から村道を経由し、約3・5kmの距離を歩く必要がある
◇大吊橋を渡橋してダム湖畔に下りるコースの他に、物産センター付近から尾根筋を経由してダム湖畔へのアクセスする遊歩道と、ダム湖を渡る小吊橋を整備する
<2>計画対象地=大吊橋上流側の湖上および右岸側斜面地
<3>利用イメージ=大吊橋の渡橋者が同じルートを往復することなく、ダム湖畔へ下りて物産センター及び第1駐車場まで周遊できる健脚コースの遊歩道。親水性の高いダム湖を横断するハイキングコース(小吊橋)
<5>整備内容
◆小吊橋(約120m)◆遊歩道(約150m)