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神奈川県相模原市

旧津久井郡三町の線引き/規制市街地を市街化区域に

2008/07/02 本社配信

 相模原市はこのほど、旧城山町を除く旧津久井郡三町地域の市街化区域と市街化調整区域の区分に関する市素案を策定した。平成二十二年度を目標に旧市域及び旧城山町域と同様に、まちづくりを進める市街化区域とまちづくりを抑制する調整区域に線引きし、まちづくりを図る方針を立てるとともに、三つで分類されている都市計画区域を、一体の都市計画区域として統合することにした。

 相模原市では現在、旧津久井郡四町との合併に伴い、二十二年四月を目標に新しい総合計画や、都市計画マスタープランの策定に当たっており、今回の線引き見直しは、これらの計画に伴うものだ。

 現行の市の都市計画区域は①旧相模原市と旧城山町の線引きしている一一、〇三〇㌶を相模原都市計画区域②旧津久井町の一部で線引きしていない五、〇九〇㌶を津久井都市計画区域③旧相模湖町の一部と旧藤野町の一部で線引きしていない五、五八七㌶を相模湖都市計画区域―の三つに分類している。この他、旧津久井町の一部と旧藤野町の一部、一一、一七七㌶は都市計画区域外で、他の法律で規制をかけ、まちづくりを進めている。

 今回、見直しが図られるのは、津久井都市計画と相模湖町都市計画区域の一〇、六七七㌶で、この地域では道路に歩道がない、渋滞が激しいなど、身近な公園が少ない、生活排水の処理、商店街活性化、用途地域外での無秩序な宅地開発、都市的魅力や暮らしやすさが低下しているという認識の下、国が定める既成市街地の要件(国土交通省令第8条)に基づき市街化区域を設定するとともに、三つの都市計画区域を一体(線引きされている区域)として統合(計二一、七〇七㌶)すること方針を立てた。

 津久井・相模湖都市計画区域の中で、新たに市街化区域になるのは、既成市街地のおよそ六〇〇㌶で、この区域では、早期に必要な、固定資産税に加え、新たに都市計画税の負担や、農地の宅地並みの課税への対応が生じるが、道路、公園、下水道などの都市施設の整備が進められる。また、市街化区域内の農地については、独自の施策で、支援などを図る考えを示されている。

 一方、調整区域は、土地利用や、建築等の規制がかかるが、地域特性を生かした開発行為、建築行為ができるよう、新たな制度の創設を計画している。

 市では、この素案は市都市計画審議会に諮問するとともに、二十六日から九月までに市民に対する説明会を開く。




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