県真間川改修事務所は、大柏川第2調節池の整備に伴い、今年度で暫定整備計画を策定する。河川上流右岸側にまとまった用地が確保できたため、暫定的に先行整備する計画で、事業手法などを検討する。用地は中沢川、二和川、二和側の分岐の3河川の合流地点付近で面積は2.3haを見込む。計画の策定業務はこのほど、オオバ(千葉支店:千葉市中央区中央1-11-1)に委託した。委託金額は370万円。
同調節池の建設予定地は軟弱地盤で、周辺道路も狭隘のため土砂の搬出が困難な状況にある。このため事業手法では、土砂を外部に出さない必要がある。工法としては、プレロード工法などの採用を検討している。今年度は地盤解析のための圧密調査を実施する予定で、このほど調査業務を国土防災技術(東京都港区虎ノ門3-18-5)に1800万円で委託した。調査は09-10年度の実質2か年で実施する。
大柏川第2調節池は、大柏川の上流域で洪水の調節を行い、下流河道の負担を軽減させ、効率的に治水安全度を確保する目的で整備する。
97年度に総合治水対策特定河川事業として事業に着手し、これまでに建設予定地の環境調査及び予備設計を実施するとともに、08年度からは用地買収に着手した。07年度は日本工営(本社:東京都千代田区麹町5-4)に委託し基本設計をまとめている。今後、用地買収を進めるとともに、先行整備区域での掘削のための試験施工の実施も予定している。事業区域は、大柏川上流部の鎌ヶ谷市中沢、船橋市藤原ほか地先。全体面積は約19haで、貯水量は約10万1000tを見込む。
洪水調節池の整備では、05年度で大柏川第1調節池が完成し、完成後は市民参加による管理運営が評価され06年度の全建賞を受賞した。また、市川市の水辺プラザ整備計画の一環である体験学習施設(ビジターセンター)が07年6月にオープンしている。
国分川は、上流部の堀之内橋から獅子舞橋までの約1.9kmについて97年度から河道の改修に着手し、国分川調節池と併行して事業を実施している。今年度は、引き続き用地買収を進めている。