藤沢市は、市中心部に位置するJR線、小田急線、江ノ島電鉄線が乗り入れ、市役所など行政機関が立地する藤沢駅周辺地区の再整備に向けた事業計画案をまとめた。先の市議会藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会で示された。これまでに策定した同駅周辺地区再整備構想・基本計画を基に、とりまとめたもので、行政、住民、地元経済団体、学識経験者、交通事業者と連携し、平成35年度頃を目標にまちづくりを進める。このうち市は、道路やペデストリアンデッキなどの基盤整備を担うほか、まちづくりの誘導策として、ガイドラインの作成、市庁舎建設に併せ、民間ビルの建替え支援、誘導を行いながら、周辺整備を図る。
市では、駅周辺再整備に関し、学識者、住民、経済団体、交通事業者でなる検討委員会を通じて、計画案策定に取り組んできた。
今回の事業計画案では、地区全体では、まちづくりの誘導策として、まちづくり方針やガイドライン等の作成。また、必要に応じ都市計画法等の法的な制度の活用を合わせて検討し、再活性化や良好な都市環境の形成を図る。引き続き、事業推進に際しては、再整備検討委をベースに検討やマネジメントを行っていく考えだ。一方、道路整備やペデストリアンデッキなどは市が主体となって取り組んでいく。地区別に見ると、市役所周辺では、新庁舎建設に併せ、近くを走る国道467号に架かる歩道橋の架け替えと歩道拡幅等の整備。駅前広場等に隣接する民間ビルの建替え支援、誘導を図っていく。
その市役所側にある北口駅前広場は、バスターミナルや商業施設に接続するペデストリアンデッキの全面リニューアル、エレベーター、エスカレーターの設置などのバリアフリー化を推進する。
江ノ電の駅がある南口駅前広場は、デッキを新設。地上部では、公共交通と一般車等の錯綜解消を目指した交通広場の再整備に取り掛かる。また、江ノ電乗り場の見え方について、江ノ島・湘南海岸の玄関口にふさわしい空間形成を目指す。
駅前では、南北自由通路の拡幅とともに、鉄道間の乗り換えや利便性向上に向け、JR、小田急と協議し、駅改良の早期実現に取り組む。
南北を結ぶ地下通路は、明るさと使いやすさをポイントに、バリアフリー化や、リニューアルを施す。