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国土交通省

【技術者制度改正】2級学科試験の年2回化を

2016/10/21 本社配信

 国土交通省は19日、適正な施工確保のための技術者制度検討会を開き、6月の中央建設業審議会・社会資本整備審議会の基本問題小委員会の中間とりまとめを踏まえた技術者制度に関する今後の課題を整理するとともに、方向性を審議した。監理技術者制度運用マニュアルの改正や監理技術者要件としての新たな国家資格の必要性、技術検定の見直しが主な検討課題で、建設産業政策会議とも連携しながら、来年6月ごろに検討結果を取りまとめる。

 注目は技術検定の見直しで、2級学科試験の年2回化を目指す。2017年度は受験者総数や若者受験者が多い「土木」と「建築」で先行的に実施し、効率的な運営体制や増加費用の程度、受験者の動向を把握するほか、並行して本格実施に向けた環境整備を進める。

 種別区分の見直しも検討する。2級学科試験は高校在学中から受験可能となったが、「建築施工管理技士」は建築、躯体、仕上げの3種別に分かれており、学科試験に合格しても入社した会社の配属先が受験種別と異なる専門部署だった場合、学科試験から受け直す必要がある。そのため、「2級建築施工管理技術検定」に関しては技術的な背景も踏まえて学科試験は全て統一問題とし、種別の専門分野の問題は実地試験の段階で行うことを具体的に検討する。

 また、学科試験合格者に「○○技士補」といった名称を与えることや、1級試験の受験要件の緩和にも取り組む見通しだ。

 さらに、実務経験により監理技術者となる割合が高い5業種の分析を行い、新たな国家資格の設定の必要性を検討した結果、電気通信工事に関する新たな国家資格(技術検定)の創設について早期に検討が必要と判断。別途、検討の場を設置して具体的な内容を検討することになった。

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