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群馬県富岡土木事務所

蚊沼川から放水路の建設計画

2016/12/03 群馬建設新聞

県富岡土木事務所は、富岡市神成地内などを流れる蚊沼川の改修事業に伴い、放水路を建設する。詳細設計は三井共同建設コンサルタント(東京都新宿区)に委託。設計がまとまり次第、地元説明、用地買収などを進める。上流と下流、2つの工区に分けて整備する予定で、事業効果の早期発現を目指し上流側から着工する。

上流工区では富岡市神成地内から南に向かって放水路を建設。中沢地内を流れる中沢川を経由して鏑川に流下させる。延長455m、河床幅4m、天端幅は6m。5分勾配でコンクリートブロックを積む。余裕高約60㎝を確保し、両側に幅員3mの管理用道路を設置する。

蚊沼川との分岐点には樋門を設置する。構造は鋼製が一般的だが、詳細については協議しているところだ。途中交差する農業用水路は、「伏せ越し」(サイホン)で通す。一般的にはコンクリート管が使われるが、詳細はまだ決まっていない。

また上水道の水管橋とも4カ所で交差するため、鋼製の管やダクタイル鋳鉄管などで管路を確保する。市道との交差部2カ所には、橋梁を設置する。延長は水路幅に合わせて約10mを見込む。現道幅は1カ所は6m、もう1カ所は3m。拡幅が必要かどうかなど詳細については富岡市と協議を進めており、準備が整い次第設計を発注する見通しだ。

2014年度に国際航業(東京都千代田区)が基本設計、15年度に八千代エンジニヤリング(東京都台東区)が概略設計を作成した。今後は詳細設計がまとまり次第地元説明に入り用地買収を推進。早期工事着手に向けて準備を進める。下流工区では、上流工区の進捗を見ながら河道拡幅のための準備を進める。

蚊沼川は富岡市西部の大桁山を水源とし、神成や神農原といった水田が広がる地域を流れる。中・下流部は平坦な地形で川幅が狭いため、台風や集中豪雨などで田畑や国道の冠水被害が発生している。

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