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総合球技場、来月中に場所決定/後藤知事

2017/06/23 山梨建設新聞

 県議会の6月定例会が22日に開会し、後藤斎知事が提出議案の説明と所信表明を行った。その中で後藤知事は、総合球技場の建設場所について、候補地(リニア駅前と小瀬スポーツ公園周辺)のメリットや課題を整理しており、「引き続き丁寧な説明に努める中で、来月中には建設場所を決定してまいります」と述べた。

 県では、整備を構想する総合球技場について、甲府市郊外に整備されるリニア中央新幹線の新駅の周辺や近郊を対象とする「リニア環境未来都市」整備方針で、同都市に建設すると位置付けている。

 建設場所について県では、関係する地元自治会に対して、候補地をリニア駅前と小瀬スポーツ公園周辺に2カ所に絞り込んだ経緯や、交通への影響、スタジアムの有する機能などについて説明。地元からは、騒音や渋滞対策、リニア開業を見据えた地域活性化策などの要望が出されている。

 県議会からも多くの提案・要望が提出されており、22日の県議会で後藤知事は「こうしたご要望やご意見を踏まえながら、立地、整備・運営、機能の視点で両候補地のメリットや課題を整理しているところであり、引き続き丁寧な説明に努める中で、来月中には総合球技場の建設場所を決定してまいります」と述べた。後藤知事が建設場所の決定時期を明らかにしたのは初めて。

 県では、リニア開業に向けた推進体制を強化するため本年4月、総合政策部内に「リニア環境未来都市推進室」を設置。リニア駅周辺および近郊の整備の推進や総合球技場の建設場所の検討を進めている。

 そのほか後藤知事は所信表明で、富士山登山の安全対策について、富士スバルライン五合目周辺の観光地としての魅力を向上させるため、老朽化が著しい旧富士スバルロッジを解体し、跡地を展望園地として整備し、奥庭遊歩道の標識を再整備すると設明。

 子どもの心のケアに係る総合拠点の整備に向けては、19年度(平成31年度)の施設の完成を目指して本年度に基本・実施設計を進めると述べた。

 定例県議会の会期は、7月6日までの15日間。補正予算案などを審議する。

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