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(社)山梨県建設業協会

大型補正、当初予算増額を/関東整備局に要望

2017/07/22 山梨建設新聞

 県建設業協会は、国土交通省関東地方整備局との意見交換会(19日)で「大型補正予算の早期編成、2018年度当初予算の大幅増額確保」を要望した。

 要望では、公共事業費の激減で県内の建設業は厳しい経営状況にあり、県内の建設業者が公共工事を受注することで、災害に強い国づくり、雇用の確保と地域経済の活性化を推進し、担い手の確保・育成のためには、先が見える安定した経営が重要と強調。そこで、国の補正予算の早期編成による公共事業費の大型確保と山梨県への大きな配分、18年度当初予算の大幅増額確保を要望した。

 関東整備局では、公共事業予算の安定的・継続的な確保は重要な課題で、必要な予算の確保に努めていくと回答した。

    ◇

 要望内容と回答趣旨は次のとおり。

 【要望内容】

 ◆建設産業の最重要課題とされる「担い手の確保・育成」のため、「担い手3法」と「発注関係事務の運用に関する指針」が本格運用され、官民で技能労働者の処遇を改善する方策や、企業が適正な利潤を確保できる取り組みが具体化し、地方自治体の歩切りが撤廃されるなど、着実な効果が見られた。

 しかし山梨県では、長年の公共投資抑制の結果、県土整備部所管の当初予算はピーク時の1999年度の約42%に、06年度の約66%まで激減し、建設業界にとって非常に厳しい状況にある。

 補正予算も、当初予算の50%近く付く年、ほとんど無い年もあるなど、非常に不安定な状況である。

 県内の建設業者が公共工事を受注することで、災害に強い国づくり、雇用の確保と地域経済の活性化を推進し、災害発生時には地域の安心・安全を確保するという社会的責任を果たしていくための設備投資や担い手の確保・育成を可能とするためには、中長期的な経営計画が立てられる、先が見える安定した経営の確保が大変重要である。

 このため、国の補正予算の早期編成による公共事業費の大型確保と山梨県への大きな配分をお願いしたい。18年度当初予算については、補正予算に依存しなくてもよいように、対前年度比で大幅増額の予算を確保していただきたい。

 【回答趣旨】

 我が国喫緊の課題である「経済再生」に対して、社会資本整備は大いに貢献できるものであり、そのために公共事業予算の安定的・継続的確保は重要な課題である。

 今後の社会資本整備では、厳しい財政状況の下、国民生活の将来を見据えて、既存施設の機能が効果的に発揮されるよう計画的な整備を推進するため、必要な公共事業予算を安定的・持続的に確保するよう努めていく。

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