長野県建設業協会上小支部(宮下勝久支部長)と県現地機関との意見交換会が4日に上田市内で開かれた。宮下支部長は冒頭あいさつで「受発注者は車の両輪。手を取り合って良いインフラを残していきたい。インフラ整備や災害対応を行う建設業は経営に苦慮している。経営安定に向けた事業量確保をお願いしたい。発注量は他地域より少ない。地元業者を育てる環境を作ってほしい」と述べた。
県上田地域振興局の佐藤則之局長は「上田地域の発展に社会資本整備はますます重要。建設業の健全な発展に向け有意義な会合にしたい」、県上田建設事務所の荻野厚局長は「事務所の発注は計画通りに進んでいる。地域を支える建設業の重要性は高まっている。地域に配慮した入札制度を念頭に置いた意見交換をしたい」と話した。
支部は入札問題4、建築工事3、技術等諸問題21の要望を提示。これに県側が回答した。
支部が求める工事量確保について、県は「努力する」と回答。総合評価落札方式における施工実績の評価項目についての件数による加点方式廃止要望には「技術委員会で見てもらって決定している。今後も1件ずつ個々に決めていく」と答えた。
アスファルト合材の単価が実勢価格と乖離があるとの指摘には「毎月調査で決定している。価格変動があれば速やかに対応する」と回答。宮下支部長が「逆ザヤになっている」と発言、県は「タイムラグが生じている。変動には早急に対応する」と答えた。
小規模維持補修工事において、緊急工事で交通誘導員が手配できず普通作業員が誘導を行った場合の対応については、県は「作業内容に見合った費用をとるよう見解を統一する」と述べた。また月報50万円超の場合に金額を万単位になるよう諸経費を切り捨てるという指示があることについては、県は「『日報』の案件ごとに万円止めや千円止めを行うよう統一した」との見解を示した。