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建設業労働災害防止協会長野県支部南佐久分会

週休2日モデルとラジコン操作現場視察、土砂崩壊災害防止研究会を実施

2017/10/20 長野建設新聞

 建設業労働災害防止協会長野県支部南佐久分会(北原裕一分会長)は18日、佐久地区土砂崩壊災害防止対策研究会を実施した。

 本年度の研究現場は、県佐久地域振興局林務課が発注した緊急予防治山事業第3号工事(小海町本間上)。週休2日制モデルを実施し、高所な法面のためラジコンによる遠隔操作で作業する現場を視察した。

 北原分会長は「本日の現場は、住民が安心・安全に暮らせるように設計された現場と思う。これから発生するやもしれない土砂崩壊災害に備え、皆様方と意見交換し有意義な研究会にしたい」とあいさつ。

 また、小諸労働基準監督署古畑善美署長は、管内の労働災害の発生状況を「昨年度に比べ9人増となったが、死亡災害は2016年1月以降ゼロでこの地域は発生していない」と報告。

 研究会には、小諸労働基準監督署はじめ、佐久地域振興局、近隣の町村の発注関係者、長野県支部木下修副支部長、佐久分会員計32人が出席。

 現場は、急傾斜地で危険度の高い突出した大きな岩石をロッククライミングマシーンで高所法面を掘削。高所法面掘削機を使用することで、迅速かつ安全施工が実現できるという。大がかりな作業に係らずラジコン操業者ひとりと手伝い2人が従事していた。

現場代理人は「普通の重機での掘削とラジコン操作での作業の効率は殆ど変らない。掘削機はワイヤー2本で引っ張っている」と話していた。

 参加した分会員から「山へ登る架設通路10mが滑落しやすい所がある」基準監督署古畑署長は「作業員の安全帯の親綱が弛み過ぎている」と注意した。一方で、独自の危険予知活動(KY)や鏡で保護具の完全着用を確認できる工夫がされているところが評価された。

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