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建設業労働災害防止協会長野県支部松筑分会

松筑分会が三大災害絶滅研修会

2017/12/02 長野建設新聞

建設業労働災害防止協会松筑分会(深澤信治分会長)は11月28日、建設業三大災害絶滅研修会を松筑建設会館で開催した。会員企業の安全管理担当者や現場代理人、県発注機関の職員などから多数が参加、冬季で現場条件が厳しくなることや年末・年始を控え慌ただしくなることから、受発注者ともさらなる安全意識の高揚と安全対策の徹底を図ることを再確認し、全員が「ゼロ災」達成に向けての決意を新たにした。

あいさつに立った深澤分会長は「本日の研修会では、過日行った工事現場安全パトロールの結果を検証して労災撲滅の対策策を検討するとともに、労働基準監督署の今野産業安全専門官から労働災害の現状や課題についてお話しいただく。10月末現在で長野県内で建設業の死亡災害が5件発生している。そのうち建災防の会員企業から1名という現状。労働災害は、われわれのたゆまぬ努力により長期的には減少傾向で推移しているが、年末を控え工事の追い込み等で作業が集中する12月の1カ月間は『みんなで取り組む安全活動、ルールを守り歳末ゼロ災』をスローガンに、建設業歳末ゼロ災運動を展開される。真にゼロ災害達成に向けて本日の研修会により大きく前進することを期待する」と呼びかけた。

続いて松本労働基準監督署の小林署長は、松本労基署管内の建設業における休業4日以上の災害死傷者数について「10月末現在において19名となっている。死亡災害は全業種で3名だが、建設業はゼロで推移している。ただ統計には含まれていないが一人親方の方が墜落し死亡した災害が発生している。労働災害防止対策の内容を今一度点検していただき、災害ゼロから危険ゼロの職場実現へさらなる取り組みを」と期待した。

研修会では、最初に10月30日に4班に分かれ行った工事現場安全パトロール結果の考察が行われ、各班の代表者が現場の掲示物や注意事項など、現場毎のパトロール状況をスライドを示しながら解説。その発表を受けて労基署の今野産業安全専門官が「安全帯の確実な装着をお願いしたい。川の近くで重機を使う場合はより一層の安全対策を」などとコメントした。

その後、今野専門官が労災の現状と課題や三大災害絶滅のための具体的対策などについて、中部電力長野支店から電線近くでの作業についてそれぞれ講話。研修会最後には、松筑分会の丸山副分会長が決意表明をして全員で三大災害絶滅へ決意を新たにした。


【写真=あいさつする深澤分会長】

深澤分会長

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