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長野県木曽町

庁舎設計は千田案に

2017/12/27 長野建設新聞

役場本庁舎・防災センター建設に伴う基本設計業務委託を公募型プロポーザルで選定していた木曽町は、最優秀作品に千田建築設計(千葉県柏市)の提案を選定した。

プロポーザルは、参加資格を一級建築士のみとし、地域要件等を設定しなかったことなどから全国から204案が集まった。この中から一次審査を通過した千田建築設計、御手洗龍建築設計事務所、コンテンポラリーズ、篠崎弘之建築設計事務所、坂茂建築設計の5者が21日に行われた公開プレゼンテーションに参加。その後に開かれた2次審査では、最低限の技術的側面が担保されているか、「木の国」木曽町に相応しい創造的な木構造の提案が行われているかを審査して決定した。最優秀作品となった千田案は、直交する2つの主動線に沿って所要のスペースが機能的に配置された明快かつ柔軟なプランが特徴で、勾配屋根が掛かる建物。審査委員会では「木曽町の風景に馴染む優しい表情の庁舎になることが期待されるとともに、地域に伝統的にみられる構法を参考にしながら、地場の技術で無理なく建設が可能な新しい木造架構を提案している」と高く評価した。

21日に木曽町文化交流センターで行われた公開ヒアリングには地元町民や小中学生をはじめ木曽青峰高校の生徒らおよそ320人が参加した。プレゼン開始に先立ち宮本佳明委員長は「いずれも力作揃い。本日は生徒さんも多いが、大人が本気で行うプレゼンを見る機会はあまりない。また、自分たちの町の庁舎が決まっていく機会に立ち会えることは大変幸せなことでもある。真剣に聞いてほしい」と呼びかけた。児童・生徒は、一階に展示された設計提案書や実際にプレゼンの内容を聴き、自らの選んだ案を投票する姿が見られた。

完成は2020年度までを目指す。


【写真=プレゼンに参加した設計提案書を見入る中学生】

中学生もプレゼンに参加した

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