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夏ごろに駅周辺基本計画中間報告を リニア環境未来都市創造会議が初会合

2018/01/18 山梨建設新聞

 リニア環境未来都市創造会議の第1回会合が15日に開かれ、会長および副会長などの選任を行うとともに役割を確認。駅周辺整備の検討状況の説明を受け、各委員がそれぞれの専門的立場からの意見を述べた。来年度内に目標を据える基本計画策定のスタートで、夏をめどに中間のとりまとめを行う。

 初回の会議に出席した後藤斎知事は「リニア駅の開業効果をプラスに転じていない部分もあるのでは。活性化の起爆剤であり、最大の武器になると考えている。基本計画の具体化をお願いしたい」と述べるとともに、「ハードだけではなく全てが大きく変わる。駅周辺だけではなく、社会資本整備と一体となって県内に効果が波及するのが大きな目標」とあいさつした。

 会長に選出された中井検裕・東京工業大学大学院教授は「リニアというインフラの性格を考えると、県全体に影響を与える大きな拠点づくり」との認識を示し、「10年先の話であるが用地確保、都市計画の手続きを考えると、基本計画をつくりスケジュールにのっとってようやくのタイミング」との見通しをあいさつで述べた。

 同会議は、有識者や関係市町、県などをメンバーとして、交通エリア(駅北側A14h)と観光交流・産業振興エリア(駅南側A10・5h)からなる駅周辺エリアの整備基本計画の策定が主な役割。コンベンション機能を備える交流施設や産業振興に資する施設・駅前広場などについて議論を進める。

 駅からの4㎞圏内を範囲とする駅近郊では、駅開業後も含めて将来的に定住促進や産業振興など、民間主導によるまちづくりを想定している。定住、産業、景観、エネルギーおよび観光交流の視点で先導的な取り組みを展開していく考えだ。

 なお、創造会議には交流振興と産業振興の専門部会を設け、それぞれの分野の施設詳細を検討する。

 基本計画策定にあたっては支援等を行う業者選定の公募型プロポーザルを展開中で、参加表明はすでに締め切られ、今月22日まで受け付ける企画提案提出の段階に進んでいる。

 各部会で施設の機能や規模などの意見集約を図り、本部会議で駅前広場や緑地を含めた配置を決め、計画としてまとめる。夏ごろには導入施設の機能・規模を中間報告としてまとめる予定だ。

【写真①後藤知事②中井会長③「駅舎の機能や構造は」「段階的な策定も」などの意見が出された】

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