さいたま県土整備事務所は16日、地震災害を想定した道路啓開訓練を、県建設業協会さいたま支部や県測量設計業協会の協力のもと、同事務所の駐車場で実施した。
訓練では震度6強の発生により国道122号が機能しなくなった事態を想定。道路啓開に向けて、現地調査、災害対策基本法に基づく手続き、放置された車両の撤去や段差の解消といった一連の流れを行った。
まずドローンを飛ばして現場の被害状況と最適な道路啓開の区間、必要性を確認。続いて区間の指定や周知、車両を動かすための書面や口頭による指示を行った後、様々な状況に応じた車の移動方法を模索。ゴージャッキやホイールローダー、バックホウなどを用いた。
そのうちホイールローダーでの移動の際には、車の背後を持ち上げて運ぼうとしたが、前輪がロックされ運びづらいことから、玉掛けロープを用いるなど試行錯誤。
ゴージャッキは、簡易な器具で車両を手押しできる利点があることから、県職員が各企業へ試用を促した。
そのほか土のうや敷き鉄板を用いた段差解消の訓練が行われた。
さいたま県土整備事務所の濱川敦所長は「今回は細かなシナリオを作らずに訓練を行うことにした。予想よりもスムーズにできたが、実際はそうはいかないと思う。これからも意見をもらいつつ、条件を変えて訓練を行うなど、皆さまと情報を共有しながら連携してまいりたい」と、さらなる協調体制を確認した。
埼建協さいたま支部の参加企業(11社28人)は次のとおり(順不同)。
▽中原建設㈱▽島田建設工業㈱▽姉崎興業㈱▽㈱市ヶ谷組▽㈱河辺工務所▽㈱工藤建設▽伸明建設㈱▽㈱菅土木▽㈱滝口興業▽邦栄建設㈱▽㈱村石組