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東海村18年度当初予算案/阿漕ヶ浦公園整備に5億円/歴史と未来の交流館は実施設計・造成

2018/03/07 日本工業経済新聞(茨城版)

 東海村(山田修村長)は、2018年度当初予算案を発表した。主な事業では阿漕ヶ浦公園改修工事に5億1116万5000円、東海駅西口広場整備工事に2億6295万円の事業費を計上し、17年度に引き続き整備を進める。(仮称)歴史と未来の交流館建設事業では実施設計と用地造成工事を行い、総合体育館では特定天井・照明LED化などの工事を実施。東新川用排水路改修事業は第3期工事に入る。新規事業では、放射線量低減対策特別緊急事業として3億7087万4000円を措置。除去土壌の埋め立てなどを原子力研究開発機構(JAEA)に委託する。


 一般会計の総額は189億800万円で前年度当初比0・4%の減。普通建設事業費は26億2868万8000円で同5・2%の減。

 阿漕ヶ浦公園は、19年の茨城国体においてホッケー競技の会場となることもあり16年度から再整備を推進している。これまでにホッケー場の人工芝化や夜間照明の設置などに取り組んだ。

 新年度は第3期工事として遊戯広場へ遊具を設置するとともに、園路や管理用通路、進入路の整備を計画している。工事は順調なら新年度早期に発注する。

 東海駅西口広場整備工事では、18年度から第2期工事に入る。主な内容は駅前大通り工事で、広場から東海駅西口交差点までの区間で道路整備を進める。そのほか、交番裏の仮設駐車場に駐輪場とコインパーキングを整備する。

 (仮称)歴史と未来の交流館建設事業は実施設計と造成工事を推進する。予算額は実施設計に5844万9000円、用地造成工事に4000万円を配分。実施設計は㈱梓設計(東京都品川区)と契約済みで、2019年3月29日までにまとめる。

 建物の概要は規模がRC造一部S造2階建て、延べ2364㎡。建築面積は2180㎡、最高高さが10・5m。概算事業費は12億円。建設地は東海消防署西側の村有地(村松字藤ヶ作768―38)で、敷地面積は6669㎡。

 現在のスケジュールによると、19年度から工事着手。20年度末に竣工し、21年夏ごろの開館を見込む。

 総合体育館特定天井・照明LED化等工事には1億1654万円の予算を投じる。メインコートとサブコートを対象に天井の非構造部材を耐震化するほか、照明を現状の白熱灯からLED灯へ更新する。設計は杉浦良幸建築計画室(東海村)が16年度に策定した。

 東新川用排水路改修工事には、1億3000万円の事業費を付けた。これは既存の農業用排水路(約3㎞)の経年による老朽化に対応し、施設機能を回復するもの。16年度から第1期工事に着手し、17年度中に第2期工事が完了する。新年度は第3期工事として既存の胸壁の嵩上げ(L約900m)や水路張ブロックの張り替えなどを行う。整備は4カ年で進めており、19年度の事業完了を見込む。

 そのほか、コミュニティセンター内装改修工事に1億6692万4000円を盛った。工事を行うのは村松コミュニティセンターと石神コミュニティセンター。本年度は実施設計業務を㈱横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)へ委託した。

 新規事業の放射線量低減対策特別緊急事業は、村が12年12月~14年10月にかけて除染を実施し、6カ所の公園などに保管している除染土壌および除染廃棄物(約7000立方m)をJAEAの協力を得て同敷地内に埋め立て・移設するもの。財源の内訳は国からの補助が3億1789万2000円、一般財源が5298万2000円。国からの補助決定後、速やかに委託契約を締結する考えだ。

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